絵で見る「はてなダイアリーの内輪っぽさ」の仕組み
ここではダイアリーとブログを区別せずに書く。
視線はどこへ向いている?
一般のいわゆる「ブログ」では、エントリとその書き手があって、「ブログが読まれている」とは以下の図のような状態のことを指します。左側が読み手です。
書き手が飼い主、エントリは飼い犬となります。飼い犬の足が短いのは気にしないでほしい。
これらのエントリ・書き手について言及がされる場合、以下のパターンが主なものになります。
- エントリにコメントをつける
- 書き手への言及を含めたコメント(挨拶など)
- エントリを元に書き手への言及(「感じ悪い」とか)
- エントリ同士のやりとり(トラックバック)
はてなの場合
さて、はてなダイアリーの場合、上記の例に加えてidトラックバックという言及の方法があります。これはほかのブログサービスにはありません。
仕組みは本文中に「id:ユーザー名」と書くだけでトラックバックが飛ぶ、というものです*1。
つまり、直接書き手に呼びかけることができる仕組みなわけです。
もちろんほかのサービスでも相手のブログへの(エントリへ、ではなく)リンクを貼ることで書き手への呼びかけは可能ですが、それはトラックバックにはなりません。ここが大事。
トラックバックになるので相手にもリンクが作成され、それを(一番最初の図にあるような)第三者が見ることができます。これはいわばその関係の「見せリンク」であり、たんに一方的なリンクとは異なるものです。大げさに言えば、携帯の番号を知り合っているもの同士がそれを(シールかなにかで)見せているようなものなのです。
こうして呼びかけるひと、呼びかけられるひと、それを見かけるひと、という暗黙の人間関係がもやもやとできあがっていきます。これがidトラックバックの仕組みです。
まとめ
- はてなダイアリーには挨拶やちょっとしたこと、つまり書き手のパーソナリティへと話しかける簡単な手段がある
- 逆に言えば、エントリと関係のないトラックバックも送れる
- 話しかけられた側のダイアリーにトラックバックとして記録されるので、第三者からそれぞれの関係を把握できる
- つまりその書き手の関係を思い描きやすい
飼い主だって「犬のことばかり話してるのもつまらない」というひとも多いでしょうし、飼い主同士の話も気軽にできたほうが便利です。その善し悪しはべつにしても、このあたりに「はてなはつながりやすい」「内輪感が強い」という理由がありそうです。
idトラックバックとエントリへのトラックバックの二本柱が、仕組みとしてはてなの「内輪っぽい」感じを支えているわけです。
[ある意味][SNS]
関連
○あんたジャージでどこ行くの: はてなの中のかわず
(http://metalsty.seesaa.net/article/13070791.html)
シナ千代絵ときシリーズ
●シナトラ千代子 - 欠陥のあるはてな戦略防衛構想(SDIH)はもっと時間をかけて論議すべきだ
(http://d.hatena.ne.jp/wetfootdog/20060131/p1)
●シナトラ千代子 - 絵で見る「はてなユーザーをとりまく世界」
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[絵ばっかり][だぜ]
*1:設定で切ることもできます。