「はてなは二階建てにすべき」とはなにか

はてなは全然初心者にやさしくないしむしろ敷居が高い」という批判に対応するには、どうすればいいのか。「なんでユーザーがわざわざそんなこと……」というひともいるかもしれませんが、こういうのは頭の体操みたいなものです。ちょっと考えてみましょう。


二階建てにすべき理由とは

さて、なんとなくイメージから入りますが、はてなは「二階建て」にすべきではないかと。
二階建てというのはつまり

もっとも、どういうふうに分けるかは、はてな次第なわけですが。
でもってイラストにすると
はてな二階建てイラスト
こういう感じ*1
これがどういうことかというと、

  • 一階の入り口の部分は徹底的に簡単にする。
  • 二階へはユーザーが各自アップグレードする感じ
    • 多少わかりにくくてもかまわない。それより先進の機能を。
    • ギークが喜び、ネットで話題になるようなとんがったサービス

たとえば、はてなブックマークギーク寄りなひとたちがやってるもので、これからもそれはあまり変わらないでしょう。なぜならそんなこと(ブクマ)したがるひとはダイアリーつけるひとよりさらに少ないから。ネットでダイアリーつけるひとがそもそも少ないのに、さらに少ないとしたら、たかが知れてる。つまり市場もちいさい。
なので、マニュアルとかそんなに親切にする必要はないのです。そういう人的リソースは一階部分にまわしたほうが効率がいいでしょう。


一階の入り口はわかりやすく、でも二階への階段はわかりにくく

あとは「だんだんと濃いユーザーが二階に上がってくる」仕組みにしておくわけです。
アンテナの設定画面では「〜なときは、はてなRSSが便利」とか、ダイアリー編集画面で「あなたの日記がブックマークされているかもしれませんよ(→確認ボタン)」みたいなことを表示したりして、ちょっとずつ誘導していく。ユーザーはだんだんと上がってくるから、やはり時間も手間もかかる。ユーザーがいやなら無理に二階に上がらなくてもいい。
そうやって手間をかけると、ユーザーも簡単に二階から降りられなくなる。そして降りられなくなったユーザーが勝手に濃い情報を発見したり発信したりしてくれる。はてなは「濃いユーザーが多いけど、薄いユーザーにも敷居が低い」という評判になる。ひとが増える。広告料も増える。


だからもうはてなブックマーク冒頭の文章は謎めいたままでいいわけです。謎めいているのはつまり、一階のユーザーに対して
「あーほらこれは梯子だから。素人には危険かも。気をつけてね」
みたいな隠れたメッセージを送っているのですから。


それにあんまりわかりやすくして敷居を下げると、二階の空気が薄くなってギークたちが酸欠を起こしかねないですし。


一階の入り口はとにかくわかりやすく

トップページや「はてなってなに?」にあるようなサービスを並列した一覧では、なにも訴えてくるものがありません*2。こういったページはとにかくわかりやすくあるべきなので、ポイントを絞ってアピールするべきでしょう。
二階に用がある濃いひとたちはいきなり二階に行くはずです。
はてな二階建てイラスト
現在のように建物の入り口がいくつもあったら、入ってくるのをやめるひとが多いんじゃないでしょうか。
大きな駅の入り口が

  • 山手線(山の手を巡る環状線です)
  • 総武線(武蔵野から千葉に伸びる路線です)
  • 中央線(東京から西に延びる路線です)

という、わかりにくい説明つきのものにいくつも別れていたら、入りにくいと思いませんか?
鉄道は必要があって乗る人が大半でしょうからそれでもなんとか正しい入り口を探すでしょうけど、ダイアリーやアンテナはほかにサービスがあるわけですから。そして一度「わかりにくい」という印象を与えると、そのひとはずっとそういう印象をもつはずです。
「二階のサービス」は「そのほかのサービス一覧」のなかにまとめてしまってもいいのではないでしょうか*3


追記(リンク忘れ)

「謎めいている」はてブ冒頭の文章についてはこちらが詳しいです。
●betaグループ - 別冊はてな話 - はてブ冒頭の文章に対する世間一般的な反応の予測
http://beta.g.hatena.ne.jp/sugio/20060709/p3
こちらを読んで「いっそ切りわけたら?」と考えたのが、今回のエントリです。


[シナ千代メソッド]


*1:群れているのはニョロニョロではない。

*2:皮肉に考えればトップページからすでに「わかりにくさをアピールしている」というふうにも読みとれるわけですが。「いいか? はてなってのはわかりにくいサービスなんだ。覚悟しろ」みたいな。

*3:もちろん、トップページなんて今後はたいして重要じゃなくなるよ的意見もあるかもしれませんが、それこそ二階のユーザー的発想でしょう。